ギランバレー症候群

原因はわかっているのですか?

ギランバレー症候群も自己免疫疾患の1つとされており自分の神経を攻撃することが原因と考えられています。
そしてこの症候群の患者の半数近くに糖脂質に対する「抗ガングリオシド抗体」と呼ばれる自己抗体がみられており、この抗体が運動神経を攻撃しているのではないかと推測されています。

どんな症状がおきますか?

ギランバレー症候群の症状として以下のような経過を辿ることが多いです。

初期症状
(1〜2週間程度)
風邪のような発熱や下痢の症状や手足のしびれがおきます
ピーク
(2〜4週間程度)
手足に力が入らないなど動かせなくなる。症状が重い場合は呼吸に必要な筋肉が麻痺して呼吸困難になり人工呼吸器を使うこともあります。
ピークを過ぎたあと ピーク期の症状が徐々に軽くなり回復へと向かうことが多いです。

この病気では症状が出てから1年以内に完治することが多いですが、2割程度の人が後遺症を残してしまうこともあります。

どのようにギラン・バレー症候群と診断されるのでしょうか

ギランバレー症候群と診断されるのにあたり、血液検査、髄液検査、神経伝達速度の検査などが行われます。

血液検査 血液中に抗ガングリオシド抗体がみられるかどうかの検査を行います。
髄液検査 脳や脊髄を保護している髄液と呼ばれる液体の検査で、蛋白の含有量を検査します。
神経伝導速度
検査
手足の神経に細い針を刺し、そこから電気を流して神経の伝導スピードをはかるものです。
これにより神経がどの程度傷害を受けているかがわかります。

このほかにも検便でカンピロバクター菌がいないかなどの検査が行われることがあります。

ギラン・バレー症候群の診断基準

必須条件

  1. 四肢(両腕、両足)のうち、二肢以上で進行性運動麻痺がみられる(筋力低下など)
  2. 深部腱反射(人体の生理的な反射)がないこと。ただし全身性であること。

診断をより強くする条件A ※重要度が高い順

  1. 症状の進行が急速であるが4週程度で停止する。
  2. 完全左右対称ではなくとも比較的左右対称性のある症状の現れ方をする。
  3. 軽度だが感覚障害がみられる
  4. 4.脳神経障害がみられる(顔面の筋力低下・外眼筋麻痺・球麻痺など)
  5. 進行が止まったあと2〜4週間以内に症状の回復傾向がみられるようになる。
  6. 頻脈・不整脈・高血圧のような自立神経の障害がみられる
  7. 神経症状が現れたときに発熱していない

診断をより強くする条件B

  • 髄液検査で発病して1週間後から蛋白量が上昇している
  • 髄液の単核細胞数が1立方ミリメートルあたり10以下

診断をより強くする条件C

  • 神経伝導速度検査において異常がみられる

診断の疑いがあると思える症状

  • 持続性がある高度な筋力低下(非対照性)
  • 発症時または持続性のある膀胱直腸傷害がみられる
  • 髄液の中の単核細胞が1立方ミリメートルあたり50以上
  • 髄液の中に多核白血球がみられる

これらの症状が出ているかどうかをみて総合的に診断結果を出すことになると思われます。
ただし診断するにあたり鑑別診断(似た病気と区別すること) されます。除外項目として以下の5つがあります。

  • 揮発性溶剤の使用による病気ではないこと
  • 急性間欠性ポルフィリン症と思われる症状がないこと
  • 最近ジフテリアの感染が咽頭か創傷にあった、もしくは現在感染が見られる
  • 鉛ニューロパチーの症状が見られる。また、鉛中毒となっている証拠がみられる。
  • 急性灰白髄炎(ポリオ)、ボツリヌス中毒、ヒステリー性麻痺、中毒性ニューロパチーのどれにも当てはまらないこと。

治療方法はどのようなことが行われますか?

ギランバレー症候群の治療方法としては、血漿交換療法・免疫グロブリン療法・免疫吸着療法の3つが取られることになると思います。

血漿交換療法とは、体内の血液を抜いて血漿を分離して血漿の有害物質だけを取り除いて再び体内に戻すという療法です。

免疫グロブリン療法とは、免疫グロブリンを投与する療法です。

免疫吸着療法とは、血中に含まれている原因となっているものを除去する治療法です。

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