皮膚筋炎

どんな病気か

皮膚筋炎(DM)、多発性筋炎は(PM)は筋肉が炎症を起こすことにより痛みを感じる、力が入らなくなるといった症状がでる病気です。皮膚に発疹が出ていれば皮膚筋炎、出ていなければ多発性筋炎と呼ばれています。

発病率は高くないとされているが発症年齢は5〜15歳と40〜60歳という2つのピーク期を持っています。男女比は1:2~3程度とされていますが、男性の場合は癌との合併症も含めて重いことが多いです。

原因はなにか

免疫機能疾患、ウイルス、癌、遺伝など色々な要素が原因として考えられていますが、どれも原因としては確立されていません。
皮膚筋炎は他の自己免疫疾患と併発して自己抗体を作ること、症状に対してステロイドが有効であることなどから自己免疫疾患と考えられています。

どんな症状ですか

皮膚筋炎の主な症状としては最初にも書いていますが筋肉の炎症と皮膚疾患があります。

皮膚筋炎・多発性筋炎の症状

皮膚 ヘリオトロープ疹(上まぶたに見られる紅班)とゴットロン徴候(手の甲の角質増殖・皮膚萎縮と伴う紫紅色の紅班)が見られるようになる。
筋肉 筋力の低下、疲れやすくなるといった症状がでます
全身的な症状 倦怠感、食欲が出ないなど
関節 関節リウマチと同じような部位に関節痛が出るがそれ以外で関節リウマチと似た症状はでない。

また最近では、筋症状がない皮膚筋炎というのも報告があがっています。

どのように診断されるか

皮膚筋炎は筋の疾患が主な症状なので筋の異常がないかを調べる検査がメインとなります。

  1. 尿検査
    筋の疾患に伴って尿にミオグロビン・クレアチニンと呼ばれる物質が含まれるようになるのでそれが出ていないか検査をします。
  2. 血液検査
    白血球の数・C反応性蛋白(CRP)・血沈検査などで異常がみられるようになる。
    他にも筋電図、生検、自己抗体ができているかなどの検査があります。

厚生省発表の皮膚筋炎・多発性筋炎の診断基準(1992年)

  1. 皮膚症状
    • ヘリオトロープ疹が両側か片側のまぶたにみられる
    • ゴットロン徴候が手の甲にみられる
    • 肘や膝の関節などの背面の軽度隆起生の紫紅色紅班がみられる
  2. 腕や足の近位筋(胴体に近い部分の筋肉)の筋力の低下
  3. 何もしてなくても筋肉が痛い・筋肉をつかむと痛い
  4. 血清の中にある筋原性酵素(クリアチンキナーゼ(CK)またはアルトラーゼ)の上昇
  5. 筋電図により筋原性に変化がみられる
  6. 関節炎もしくは関節痛(どちらも骨破壊を伴わないもの)
  7. 全身に炎症がみられる(発熱・C反応性蛋白の上昇もしくは血沈亢進)
  8. 抗Jo-1抗体が出ている
  9. 筋生検で筋繊維の変性と細胞浸潤がみられる

皮膚筋炎と多発性筋炎とで診断基準が異なっておりそれぞれ以下のように診断基準があります。

  • 皮膚筋炎
    1のA,B,Cを最低でもどれかひとつに該当し、さらに2〜9の項目から4つ以上該当しているとき
  • 多発性筋炎
    2〜9の項目の中から4項目以上該当しているとき

治療方法は

皮膚筋炎は原因がわかっておらず明確な治療方法がないので、ステロイド・免疫抑制剤による対症療法が取られることになります。
また筋炎の症状が治まっているときにリハビリを行うようにしましょう。

筋炎の症状が出ているときに行うと逆に症状が悪化してしまう可能性もあるので十分注意してください。
皮膚疾患が出ている人は紫外線にも注意しましょう。

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