関節リウマチ

どんな病気?

昔は「慢性関節リウマチ」という名前でしたが、急性で発症することもあるなどの理由から「慢性」が取り除かれ関節リウマチとなりました。
関節リウマチは名前から関節に関する病気という予測はつくと思います。
代表的な症状としては関節痛といった関節の症状ではありますが、その他の部位にも症状が出ることがあります。

また、関節が痛いから関節リウマチということではなく、それは「リウマチ性疾患」と呼ばれるものになります。
リウマチ性疾患の中から症状に応じてそれぞれの症状にあわせて病気と診断されていくことになります。
その中のひとつが「関節リウマチ」になります。

原因はなに

自己免疫疾患の1つとされていますが、根本的な原因としては不明です。

どんな症状があるの

関節リウマチの症状として関節痛をはじめ以下のようなものがあります。

関節リウマチの症状

初期症状 関節リウマチの初期症状としては関節が腫れて痛いというのが多いです。
特に朝のこわばりというのはリウマチ性疾患にしか見られない症状です。
関節症状 リウマチの症状として一番知られている関節炎。滑膜と呼ばれる関節の内側にある薄い膜が炎症を起こし関節痛となって症状が表れます。
他の膠原病にも関節痛の症状が見られることがありますが、関節リウマチは他の病気と違い破壊される可能性があります。
疲労感 全身的な疲労感・だるさが出てきます。
この症状だけだと問題ないと考えてしまうかもしれませんが、加えて朝のこわばりなどが出てきたらリウマチを疑ったほうがよいと思います。
血管 血管が炎症することにより、血管が閉塞し栄養などが行き渡らないなど合併症を引き起こしてしまうことがある。
関節リウマチの患者の20%程度にシェーグレン症候群が合併症として起きると言われており、ドライアイや強膜炎などを併発することがあります。
皮膚 外部からの圧力を受ける部位に、痛み・痒みのないコブのようなものができることがあります。

どうやって診断されるの

関節リウマチの診断にはどんな診断がされるのかということですが、この病気の活動性の指標とされるC反応性蛋白(CRP)と赤血球沈降速度(赤沈)を調べるために血液検査が行われることになると思います。

また、免疫の異常がないかの検査も血液検査で同時に行われます。
診断基準についてですが、アメリカリウマチ学会と日本リウマチ学会で異なっています。
なぜ異なっているのかというとアメリカリウマチ学会が発表したものでは初期段階の関節リウマチ患者はほとんど関節リウマチと判断されないためです。

関節リウマチに限らず膠原病は早期発見・早期治療をしたほうがよいとされていることから日本リウマチ学会や厚労省研究班が早期のリウマチ診断基準として違うものを発表したのです。

日本リウマチ学会の診断基準(1994年)

  1. 関節の圧痛(圧力がかかると痛く感じる)と運動痛(動かすと痛い)が3箇所以上ある。
  2. 関節の炎症による腫れが2箇所以上みられる
  3. 朝のこわばりがある
  4. リウマトイド結節(皮下結節)がみられる
  5. C反応性蛋白(CRP)が陽性、または赤血球沈降速度で異常(血沈値20ミリメートル)を示している。
  6. 血液検査でリウマトイド因子がみられる

この6項目のうち3項目以上当てはまれば早期関節リウマチと診断されることになります。

さらに日本では早期関節リウマチの診断基準として厚労省研究班が次のような案を出しています。

厚労省研究班の診断基準(2005年)

診断項目 点数

1.抗CCP抗体またはリウマトイド因子が見られる

2点

2.対称性の手・指の滑膜炎をMRIで確認できる

1点

3.骨びらんをMRIで確認できる

2点

この3項目で3点以上になれば早期関節リウマチと診断されることになります。

アメリカリウマチ学会が出していた診断基準では症状が6週間以上続いている患者でなければリウマチと診断できないとして、アメリカリウマチ学会と欧州リウマチ学会が2009年発表した診断基準があります。

アメリカ&欧州リウマチ学会発表の関節リウマチ診断の新基準

項目 点数
【関節病変】
1.中関節・大関節に1つ以上腫脹や疼痛関節がある 0点
2.中関節・大関節に2〜10個の腫脹か疼痛関節がある 1点
3.小関節に1〜3個の腫脹か疼痛関節がある 2点
4.小関節に4〜10個の腫脹か疼痛関節がある 3点
5.最低でも1つ以上の小関節領域に10個を越える腫脹または疼痛関節がある 5点
【血清学的因子】
1.リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体(ACPA)ともに陰性 0点
2. リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体(ACPA)のうち最低でも1つが陽性で低力価 2点
3. リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体(ACPA)のうち最低でも1つが陽性で高力価 3点
【滑膜炎持続期間】
6週間未満 0点
6週間以上 1点
【炎症マーカー】
1.C反応性蛋白(CRP)と赤血球沈降速度(ESR)が両方とも正常である 0点
2.C反応性蛋白(CRP)と赤血球沈降速度(ESR)のどちらかが異常である 1点

この中の該当する点数の合計が6点以上になる場合、関節リウマチであると診断されることになります。

治療方法はどんなことが行われるの

関節リウマチは原因がわかっていない病気なので的確な治療法というのはなく対症療法になります。
また、関節リウマチの特徴である関節痛は骨を変形させたり破壊してしまう可能性があるのでこれを抑えなければならなくなります。

具体的にはステロイドや免疫抑制剤での炎症を抑え自己免疫疾患症状を出ないようにすることです。
また、関節の変形・破壊などにより徐々に関節の可動範囲が狭くなってしまうので、そうならないようにリハビリをすることも大切です。

リハビリを行うことはリウマチの進行を抑える、また筋力などの衰えも防ぐことができます。
急激なことは避け医師の指示のもと少しずつ行うようにしてください。
また、家庭では患者が楽に生活できるように生活環境を整えることもリウマチ治療の1つといえるのではないでしょうか。

家の玄関から上がるときの段差を低くする、トイレを引き戸タイプにする、手すりを付ける、フローリングの上にカーペットを敷くなど。
なるべく階段を使わないで生活できるようにすること。
階段を使う必要がある場合は階段にも手すりを付ける。
また階段もすべる危険性があるので滑らない工夫をするということが大切です。

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