全身性エリテマトーデス,SLE

全身性エリテマトーデスの原因は?

膠原病すべてに言えることですが、現在の医学では直接的な原因の解明には至っていません。
主に10代後半〜40歳代の出産可能な年齢の女性に多い病気であり、男性でも発症することはありますが女性の10分の1程度の発症率といわれていおります。

統計情報の 発症年齢と男女比から女性ホルモンが関係しているのではないかという推測がされています。

その症状は?

全身エリテマトーデスではどのような症状がみられるのかというと、以下のようなものがあります。

全身的症状 風邪と似た発熱・だるさ・食欲がなくなる
皮膚症状 紫外線に当たると赤い発疹などができる
肝機能障害 蛋白尿や血尿がでる
中枢神経疾患 痙攣やうつ病といった症状がでることがある
筋肉 炎症などにより力が入らない・痛みを感じる症状
心臓 心内膜炎と呼ばれる心臓を包んでいる膜の内側が炎症を起こす症状
消化管疾患 吐き気、腹痛、下痢などが起こる
関節 痛み・腫れが出ることがありますが、関節リウマチとの違いは関節が破壊されないという点です。

ここで紹介した以外の症状が現れることがありますので違和感を覚えたらすぐに病院へ行くようにしましょう。

どうやって診断されるの

詳しい検査をした結果で全身エリテマトーデスかどうかを判断することになります。
どのような検査が行われるのかというと、血液検査・尿検査・各臓器の検査などが行われます。
これらの検査の結果をアメリカリウマチ学会が発表した診断基準に当てはめて診断結果を出すのがほとんどです。

ただし、診断基準を満たしていない場合でも、この病気特有の症状などが見られ全身性エリテマトーデスの可能性が極めて高いと判断されればこの診断が下されます。
1997年にアメリカリウマチ学会が発表した診断基準はこのようになっています。

  1. 顔面に紅班(発赤)が出ている
  2. 円盤状皮疹(顔面以外の発疹やディスコイド疹と呼ばれるざらざらの紅班)が出ている
  3. 日光に対して過敏である。
  4. 口の中に無痛の潰瘍ができる
  5. 2箇所以上の破壊性ではない関節痛
  6. 漿膜炎(心臓や肺にある膜に炎症が起こること)が起きている
  7. 腎機能障害(0.5g/日以上の持続的蛋白尿か細胞性円柱と呼ばれる赤血球、ヘモグロビン、尿細管性円柱またはそれらの混合したものの出現)
  8. 神経疾患(うつ病、痙攣など)がある
  9. 血液検査結果の異常(溶血性貧血または4,000/立方mm 以下の白血球減少または1,500/立方mm以下のリンパ球減少又は10万/立方mm以下の血小板減少)
  10. 免疫の異常(抗2本鎖DNA 抗体陽性,抗Sm 抗体陽性または抗リン脂質抗体陽性(抗カルジオリピン抗体、ループスアンチコアグラント、梅毒反応偽陽性)
  11. 抗核抗体検査の結果が陽性である

これら11項目のうちで4項目以上該当すると全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されます。

どんな治療法が行われる?

全身性エリテマトーデスは確実に完治するという治療方法はありませんので、基本的にステロイド・免疫抑制剤の使用による対症療法(症状を抑える治療)が取られることになります。
このほかにはそれぞれの患者の症状にあわせた薬が処方されることになると思われます。

日常生活で注意すべきことは?

この病気の患者が日常生活で注意しなければならないことは、治療のページでも紹介していますが、ステロイドなどの薬の副作用である感染症の合併症を予防するために体調管理に気を配るということです。

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